2016年5月28日
ロロ「あなたがいなかった頃の物語と、いなくなってからの物語」
あなたがいなかった頃の物語と、いなくなってからの物語 http://lolowebsite.sub.jp/anata/monogatari
きのう、ロロという劇団のお芝居「あなたがいなかった頃の物語と、いなくなってからの物語」を観てきました。初ロロです。
なんてなんて優しい物語を物語る物語なんだ。ややこしくて可笑しくて、それでいてまっすぐな、私と母と、そして世界との関係の歌だった。
知らなければ恋愛モノと思ってしまいそうなタイトルだけど母と娘の物語。実際開始してしばらくは何の話かよくわからない。よくよく観ているとどうやら母の物語と娘の物語が、交互に、途切れずに、絶妙に折り重ねられて描かれていることに気づいてふるえる。
劇中に暗転が一度もなかった気がするし、すべての場面が連綿と続き、それぞれのシーンが前後と重なるように、あえてその境界を曖昧に描いていて、しかもそ れがただ単によく出来た芝居であるというだけじゃなく、テーマ的にも意味があって…つまり母の話でもあり、子の話でもあるということなんだけど、とにかく うまさが突き抜けている。
終始穏やかで、若手の新進気鋭の劇団らしからぬ抑制の利いた展開だけど、その物語があまりに丁寧で優しく積み上げられていく。
派手さはないけど、それだけでいい。
自分の愛する人を、愛する人との関係を、真摯に丁寧に見つめるだけでいいのだろう。
あとは細かい笑いというかユーモアというか。とにかくずっとこの人達の会話を聴いていたいと思えるような。とにかく楽しい。この作品一本で三浦さんのこと好きになっちゃうなーと思う。圧倒的な性善説もたまには悪くない。
お芝居見てる間だけ頭痛が和らいだので物語は世界を救うと思う
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このロロ主宰の三浦さんが「高校演劇」のインターフェース(仕込み10分+上演60分)に即して描く作品シリーズ「いつ高シリーズ」の新作がこの夏都内で上演されるもようです。たぶん時期的にそこそこ忙しいんですが……観に行きたいです。
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